三線の海外持ち出しについて

沖縄が世界に誇る伝統楽器・三線を海外に持っていきたい!
多くの国や地域で三線が奏でられることは私たちの願いでもあります。

ただし、本皮の三線の場合は注意が必要です。
ご存知の方も多いかと思いますが、三線に使われているニシキヘビがワシントン条約にかかるので
本皮三線(強化張り三線も含む)は海外に持っていけないという認識が広まってます。

実際のところはどうなんでしょう?

結論から言うと、

本皮の三線は個人的な目的に限り海外へ持ち出し、持ち込み可能です。


もちろん諸処の条件などありますので内閣府沖縄総合事務局・経済産業部および経済産業省のウェブサイトより引用して詳しく説明していきたいと思います。

Q1.三線(サンシン)を外国に持って行きたい。
A1.
ヘビの本皮を使った三線であれば、その種類によってはワシントン条約の規制対象貨物となる可能性があります。その場合、輸出承認申請書、ワシントン条約に基づく輸出許可申請書、三線の販売店が皮を輸入した際の輸入許可書の写し、輸入した際に相手国政府当局が発行した輸出許可書の写しや販売証明書等の書類が必要となります。

http://www.ogb.go.jp/keisan/13049/f-00/uchina

解説
三線に使用されるヘビ皮は、ほぼ100%ビルマニシキヘビ(ごくまれにアミメニシキヘビ)です。
ワシントン条約の附属書Ⅱに該当しますので正式な手続きをとれば輸入、輸出ともに可能です。

沖縄で生産される本皮三線のほとんど全てがCITESというワシントン条約に基づく原産国の輸出許可証を正式に取得して輸入されたものなのです。

ちなみに沖縄のハブでは三線は作れません^ ^

沖縄から海外に持ち出すには「再輸出」として、ふたたびCITESを申請し取得する必要がありますが、当店を含めほとんどの沖縄の三線店ではヘビ皮を直接輸入しておらず、県内の問屋(輸入業者)から仕入れており、海外へ持ち出す(輸出する)際に必要な書類を準備することが困難なのです。

不可能ではありませんが非常に困難であるため、当店が輸出者となる海外からのご注文や海外への発送はお断り申し上げているのが実情です。

そしてここからが肝です。朗報です。


ただし、「個人の携帯品等の輸出入に関する特例措置」の条件を満たしていれば、日本の輸出入手続きは不要です。なお、相手国の税関通関時は手続きが必要な場合があるため、相手国税関へ確認いただく必要があります。

http://www.ogb.go.jp/keisan/13049/f-00/uchina

上記にありますように
実は平成24年(2012年)より個人の方向けの特例が導入しており、条件を満たしていれば本皮の三線も海外へ持っていくことが可能なのです。

特例措置についての具体的な情報は下記のサイトをご覧いただき
ご不明な点は経産省の管轄部署に直接お問い合わせいただけます。


個人の方向けの特例制度に関する情報(経済産業省ホームページ)


Contents

個人特例の概要

それでは経産省ホームページに記載されている個人特例の概要を抜粋しもう少し解説を加えていきます。

経済産業省「個人の方向けの特例制度に関する情報」より

1.ワシントン条約の規制対象種かどうか 

→三線に使われるニシキヘビはワシントン条約附属書Ⅱに該当します。

2.日本の主な特例の対象者は主に以下の4つです。

(1)旅行者の携帯品(例:旅行に携帯するバッグ、腕時計) 

→携帯品の定義は手荷物、衣類、書類、化粧品、身辺装飾用品その他本人の私用に供することを目的とし、且つ、必要と認められる貨物とあります。三線が旅行者の携帯品として認められるかは微妙なところです。経産省の管轄部局にお問い合わせください。

(2)旅行者の職業用具(例:演奏家の楽器)

→実は今までは日本から持ち出す際は「外国製品の持ち出し届」等で便宜的に三線を持ち出していたと聞きますが、特例で認めらるとより安心ですね。

(3)引っ越し荷物(例:家財、ペット)

(4)お土産品(例:日本人旅行者が海外で購入し持ち込むもの、海外に住む方が日本で購入し持ち出すもの)

→お土産特例と言うそうです。ぜひ沖縄旅行の際には本皮の三線をお求めください!(メンテナンスの事を考えると強化張り三線を推奨します)

3.適用範囲に合致しない場合は、申請手続きが必要です。

→個人特例の適用範囲外となれば、輸出申請手続きが必要となり、先述のとおりCITES申請につきましては現在当店では対応不可とさせていただいております。

4.個人特例を使用できる場合でも、相手国政府が同様の個人特例を採用していなければ相手国税関を通過することができません。
相手国政府の制度については、相手国のワシントン条約管理当局にご照会ください。連絡先一覧はこちら

→日本は個人特例を導入しているけれど、持ち込む相手国の状況は自分で調べてね!

ということらしいです。

ちなみに2022年10月現在(中国(香港を除く)、タイ、シンガポール等は特例措置を採用していません

台湾は特例措置を導入しましたが特例範囲が限定的で、ニシキヘビは適用外。残念!


自分が個人特例の対象者であるか、適用範囲と留意事項など確認できましたら「条件」を確認しましょう。

経産省のウェブサイトには「お土産品(附属書Ⅱのみ)」の項目のところでその条件が記されています。

条件

1.附属書Ⅱに該当する動植物であって、1人当たりの個数が次の範囲内であること

↑附属書Ⅱに該当するビルマニシキヘビ を使った三線は4個まで持っていけるようです!

2.動植物の学名が生産者や販売者などの提供する書類などにより確認できること

三線のご購入店舗などでビルマニシキヘビ (ごく稀にアミメニシキヘビ)の学名が確認できる書類を提供してもらいましょう。

特に決まった書式があるわけでもなく、手書きのものやタグのようなものでも良いようです。

当店のお客様には以下の書類(PDF)を提供しております。税関などで求められたら確認してもらってください。

またご購入時の領収書などあれば説明がスムーズにいくでしょう。

過去に当店でご購入いただいたお客様にはご連絡いただけましたら、「販売証明書」という形で対応させていただきます。

お問い合わせフォームよりご連絡ださい。

82328be79dc4b1f859d945078f32595dダウンロード

3.生きたものでないこと

説明要りませんね!

4.商業目的でないこと

あくまで個人で私用のためということですので転売など商売目的では条件に当てはまりません。


まとめ

個人特例の導入により三線を海外へ持ち出し、持ち込みのハードルがかなり低くなりましたね!

もう一度おさらいしてみましょう。

●ご自身が特例の対象者であることを確認

●持ち出しの条件などを確認

●三線を持っていく相手国が同様の個人特例措置を導入しているか確認

●出国時に税関にて申告

経済産業省のお問い合わせ先

貿易経済協力局 貿易管理部 貿易審査課 野生動植物貿易審査室
電話:03-3501-1723
FAX:03-3501-0997
電話対応時間:平日(行政機関の休日を除く)の10時00分~17時(12時~13時を除く)

経産省ワシントン条約関連の参考ページ

税関ホームページ

CITES(ワシントン条約)


体験談

当店のお客様より、体験談を寄せていただきました。

こんにちは, 新垣さん!

日曜日アメリカに着きました!三線、預け荷物で持っていったのですが、驚いたことに税関で質問攻めにさらたりもせず(税関の時には、預け荷物はまだ取っておらず、三線は持っていませんでした)、無事にアメリカに着きました😆
今までアメリカに行った時には、入国前に飛行機の中でアメリカの税関申告書を記入したのですが、今回はそれもありませんでした。何故だか分かりません。。(ちなみに今回はテキサスのダラスで入国、今まではニューヨークの空港で入国でした。)
その申告書には、動植物やそれらを使った製品を持ち込んでいるか、という項目があるので、yesに丸をつけようと考えていて、質問される時に書類を出す予定でした。

ケースの中には三線以外に洋服などを詰めて、三線が動かないようにしました!そして、ハードケースに念のため、旅行バッグに使うベルトを一つ巻き、三線ケース購入時にもらったプチプチをテープを使って巻きました。

沖縄を出る時に、三線と伝えて預けましたが、ヘビ皮のこと等も特に何も言われませんでした。お願いして割れ物注意のシールをつけてもらいました。私は荷物が多かったので、預け荷物にしましまが、手荷物も出来そうでしたよー!でも今考えたら、預け荷物で良かったかと。。

税関で、動植物や食べ物持ち込んでるか等聞かれたので、楽器を持って来たとは言ったのですが、特に追求はされませんでした。私は、フィアンセビザの書類が入った封筒を渡さなければならなかったので、それを別の部屋でチェックされてたあと、問題なく通されました。ラッキーだったのか、フィアンセビザだったからなのか。。

一応、念のために書類持って行ったのは良かったかとは思うのですが:)
三線は破れたり壊れたりもせず、無事に辿り着いていました😆割れ物注意が良かったと思います。

最後に。初めは、郵便局からの郵送を考えていました。しかし、話しを聞くと、税関で抜かれて届かなかったものは、保険をかけても効かないらしいです。郵便局に落ち度があるものしか保険は適用されないらしく。アメリカの税関で抜かれると戻ってこない可能性があると言われて、それは困ると思い、何かあれば自分でも書類を見せながら説明出来ると思い、荷物として持っていくことに決めました!

思ったよりもスムーズにいけたので、役に立てたかは分かりませんが、様子はこのような感じでした!

国によっても、担当する税関職員によっても対応はさまざまだと思いますが

ご参考いただき今度はぜひあなたの体験談をシェアしていただけませんか?

下のコメント欄、もしくはお問い合わせフォームよりお送りください!


コメント

  1. 2022年に久々にアメリカンから里帰りで沖縄に帰ってきて、偶然イーアス沖縄豊崎クラフトフェアで新垣さんとの出会いで ずっと夢だったMY三線と出会いました。彼の丁寧で親切な説明で、最近では 蛇皮三線も特例で海外へ持って行くることが出来ると聞いて、思い切って強化張りの
    三線とセミハードケースを購入しました。
    自分でも色々ネットで検索して、アメリカもその特例法が導入されていることを確認し、沖縄の税関の方にも問い合わせをすると丁寧に、
    特例法で三線を日本から持ち出すことは全然大丈だと言われました。

    でもいざアメリカへ出国する前日に不安になり、新垣さんのお店を尋ねていきやはり 強化ばり三線をアメリカの税関で没収されては残念なので
    人工皮の三線を持って行くことにしたと伝えました。でも新垣さんの職人としての熱意に負けて、彼の言葉を信じてMy三線を持って行く事
    を決意しました。
     私のように故郷を離れて長くなればなるほど、沖縄が恋しくなり、沖縄の文化、音楽、そして三線を身近で感じて沖縄を
    遠く離れた場所でも楽しみたいと言う方々が この特例法で個人の私物として他国へ蛇皮三線を持って行くことが出来るという
    事実を世界の沖縄を愛する方々に知ってもらい、是非ともMy三線を持って帰って欲しいと言う彼の熱意に感動して、翌日那覇空港から JALでロス経由で
    東海岸のワシントンDC (アメリカの首都です)へ強化ばり三線を持って行きました。
    特例法では手荷物としてと書かれてましたので、JALカウンターできちんと 楽器なので是非手に持つを希望する事伝えたのですがどうしても
    預け荷物にするよう支持されました。でもやはり 丁寧、親切な対応で荒垣さんがきちんと箱ずめにしてくれた三線をまた新たにその箱の上から
    プチプチの包装をしてもらいその上 割物注意のシールを貼ってもらいました。日本行きのJALの飛行機では税関の手続き用紙をフライトアテンデント
    さんが必要な方に配布してましたが、ロス行きでは税関の書類は配布してませんでした。新垣さんがいざ税関の方に三線のケースを開けるように言われた時の
    為にと、色々書類を日本語、アメリカのCITEの特例法の書類など、きちんと申告できるように、領収書も用意してました。(でも飛行機がロスに到着した時からチムドンドン
    とチムワサワサ〜で緊張でした)
    ロンジェルス空港に着き、移民局のカウンターでの簡単な質問を受け、いざ荷物を取りに行く廊下を歩いて行くとその横には15−20人くらいの税関の方々が
    ずらりと並んで立ってましたが私はスイスイと荷物を取りに向かうことができました。
    私の荷物を待っているときに気がついたことは ダンボール箱が回ってくるたびにその箱がほとんどかどの方に穴が空いてました。
    きっと、そこからカメラを入れて箱の中を調べてるではと思いました。でも三線を楽器で割れ物シールも貼られていて、プチプチラッピングもされていたので
    (3つ目のお預け荷物を楽器で登録してもらったせいなのかな?)箱の角に穴などありませんでした。無事何も質問もされずロスの国際空港を出ることができました。
    そのあとすぐに国内線の空港で再度3つ目のお預け荷物としてあずげて、無事に何事も無く 強化張りMY三線をワシントンDCまで持ってきました。
    新垣さんの熱意と丁寧な接客姿に改めて 沖縄の人の心の温かさ、親切さ、プロとしてのサービス、サポート 全てが素晴らしかったことにとても感謝です。
    ありがとうございました。 これからも私のように故郷を離れて蛇皮三線の音色で癒されることができる方がもっと増えてもらいたいです。
    また沖縄に里帰りするときには是非お店へ伺います。
    これからも素晴らしい三線を海外に持っていけるように応援してます。
    本当に心から感謝です。ありがとうございました。毎夜、My三線可愛がってます。:)


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